Dec 20, 2016
この間のお休みに
主人と車に乗っていたら、
ちょうどひとつ前に住んでいた家の近くを通ったので
「ちょっと見てみる?」ということになった
よく通った交差点、おいしいお魚を食べられるご飯屋さん、そこの角を曲がって、、
とても懐かしくて
あぁあの家、好きだったなぁという気持ちでいっぱいになった
今の家に引っ越したときは、相当な覚悟と決意と力を出したので
周りの友人はみな自分の出来事のように話してくれる(笑)
DRESSのコラムにもなったので、引っ越ししましたよね、と色々な方に覚えていただいていた
実は、
引っ越したての時、この家、、好きなの?
と疑問に思った瞬間があったのです。
これは、色々わーわー言って引っ越したのに、まずいなーと(笑)
あんなに探して、動いて、家が好きじゃないかもって、あなた!と友人には笑われ驚かれ、理由は!?と聞いてくれて
理由はいろいろ、日当たりが前の家が良すぎたとか、住んでいる人が前より多いとか、そういうことなんだけれど、なんだか落ち着かない。常に綺麗にしているのに、なんだか綺麗にし足りない。
そういう感覚が、数週間あった。
それで最近はというと、好きなのです。
落ち着くように、なったの。
それは、ドレッサーをベッドルームに移動してテイストを揃えたり、
カーテンを代官山蚤の市で購入した、アンティークのものを大切に吊るしてみたり、
緑を室内にもいっぱい増やして深呼吸できるようにしたり、
と、インテリア的なこともあるのだけれど、
温かみが増えたというか。人間味が増えたというか。
ストーリーがあるものが増えてきた(好きな場所で見つけた大切なものや思い出の品や)
引っ越したては、ほとんど物をおかないようにしていたのだけれど
そうすると、建築!という無機質なものの中にいる気分が拭えなかった。
前は3階建てのマンションに住んでいたし、その前は実家の一軒家だったので、いつもちいさなコミュニティということが安心感をくれて。今のマンションは、高層ではないけれども、いっぱい敷地内に建物があるから、人!!!建物!!!!あーーー!!深呼吸させて!という気分になったのだと思う。
東京に住んでいるって、深呼吸が必要でしょう。
人が多すぎるもの。
そこで考えたのは、もう引っ越す、ではなく、部屋を居心地よくするにはどうしたらいいんだろう、ということ。インテリアが最高の友人に聞きまわっては、試し、家に遊びに来てくれるセンスの良い友人には、家具の配置を変えてもらった。これがすごいのよ!考えたこともないような斬新な配置にしてくれるのだけれど、(なんで最初からそこになかった?!)と驚くほど、はまるんだよね。
そして、家にいる時間を増やした。
引っ越したては、すぐ外に出ていた。より中心部に3駅ほど移動したので、歩くと好きな街にすぐ行ける。
外食の割合も増えた。でもそうすると、深呼吸したくなる。(笑)
だから、この部屋を、好きな空間にもっと近づけようと。=自然を感じたいほっこりしたい、その気持ちをこの建築にどう入れようかと、試行錯誤した。おうちご飯も、前と同じぐらいの頻度にもどった。
結果、今とても居心地が良いのです。
数日前
大好きな白洲次郎さんのおうち(今はミュージアムとして公開中)の、武相荘に行った。
農家を30年かけて改装した、光と緑に包まれた、最高のほっこり、こだわり。
そこに、白州さんの言葉があった。
三十年かけて、少しずつ直し、今もまだ直し続けている。
住居とはそうしたものなので、これでいい、と満足するときはない。
綿密な計画を立てて、設計してみた所で、住んでみれば何かと不自由なことが出て来る。
さりとてあまり便利に、ぬけ目なく作りすぎても、
人間が建築に左右されることになり、
そういう窮屈な生活が嫌いなのである。
ふっと、
心がまとまった。
建築に縛られずに、その時に合わせて変えていく。
あぁそうだ。そうなんだって。
そしてその帰り、前住んでいた家を車で通った。
懐かしい道、大好きだった家。
よく通った交差点、おいしいお魚を食べられるご飯屋さん、そこの角を曲がって、、
家の前に来た瞬間に、(あれ?)と不思議な気持ちになった。
もう、そこに居場所がないと、感じたから。
横にいた主人もそうだったらしい。角を曲がる瞬間まで、前の家が良かったというきゅーっとした気持ちになると思っていたけれど、違った。
わたしの居場所は、今ここ、新しい家にある。
次に引っ越す時は、見方がまた変わるでしょう。
建物だけじゃない
人、自分で
家を居心地の良いものにしていくんだ。
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